鳴子こけしは、宮城県大崎市の鳴子温泉郷で作られている郷土玩具です。木で出来たみちのくの乙女の人形で、江戸時代にこども向けの温泉地のお土産として作られ始めました。その後、天然痘などの病気から子供を守る厄除けや、子授けの縁起物としても使われてきました。素朴な雰囲気でやわらかく自然な表情をしていて、小さく微笑んでいます。じっと眺めていると、なぜかホッコリとした気持ちになりますよ。
首は胴に差し込んで作られていて、首を回すとキュッキュッと音がします。
佐賀県鹿島市で作られている「のごみ人形」は、干支や動物・七福神・佐賀にちなんだ祭りや行事などをモチーフに作られた郷土玩具です。能古見 (のごみ)という昔からの地域の名前をとって、「のごみ人形」と名付けられました。ぽってりとした形とカラフルな色使いが特徴です。
竹皮とい草でできた紐がついているものは、「カラコロ」という素朴な音が鳴る土鈴。この響きは、幸せを呼び込む音と言われています。また「音が鳴る」「良くなる」と言う言葉の意味を掛け合わされていて、側に置いておきたい縁起物ですよ。特に、何度か年賀切手のデザインに選ばれたうさぎが人気ですね。
竹の台座の上に被り物をかぶった人形が乗り、手前の棒を後ろに回すとバネの力で人形が跳ね上り、被り物も飛び跳ねて中から本物の顔が姿を表すというからくり人形です。江戸時代に浅草で販売され、今も浅草で売られていて、250年もの歴史があります。最初に作られたのは胴体が人間で、猿の顔をしていましたが、大正時代にはうさぎやカエル、だるまの人形も作られ、現在では種類豊富に販売されていますよ。
どんな顔が出てくるのかワクワクしますね。
糸を引っ張ると、浦島太郎が亀の上で回りながら釣りをしるしかけになっていて面白いです。見たら引っ張りたくなりますよ。木で作られていて、木のぬくもりや匂いが感じられる魅力もあります。本物の木は、見るだけでも情緒に良いと言われていて、側に飾っておくのも良いです。
安全な塗料を使用した、温かみのある玩具になっています。浦島太郎のお話も、子供に伝えていきたいお話ですね。
三重県伊勢市で作られた伊勢玩具です。材料であるチシャの木やさるすべりが、神宮林で簡単に手に入ったことから発展しました。色が鮮やかなのが特徴で、だるま顔にはインパクトがありますね。
遊び方はだるまの顔の上にあるハンマーをぬいて、下から一段ずつ叩いて落としていくだけです。その時、だるまの顔は垂直に落とさなければなりません。大人も子供も真剣勝負になりますよ。現在ではいろいろなだるまの顔が売られています。
郷土玩具には、よく目にするものからあまり知られていないものまで、それぞれお守りになったり、元気をくれたり、面白いからくりだったりと魅力がたくさんありますね。欲しいもの、人に贈りたいものもありましたか?現在少なくなってきた職人が、心を込めて作っておられる郷土玩具の伝統を守り続けていきたいと思います。
ぜひ生活の中に、お気に入りの郷土玩具を取り入れてみてください。