image by PIXTA / 18238699
中山千枚田は湯舟山の中腹、標高150~200mに階段状に広がる棚田。その数はおよそ800枚です。こちらにそれだけの棚田が作られたのは湯舟の湧水が流れ込んでいたから。湯舟の湧水は「日本名 百選」に選ばれた美味しい水です。
成長した稲の苗が緑の波のように風になびく7月初旬、半夏生の日に「虫送り」が行われます。これは「火手」(ほて)という松明を灯して棚田のあぜ道を歩き、害虫を追い払い豊作を願うという行事。松明を手にあぜ道を歩く人の列が暗がりに美しい炎の帯を作ります。
image by PIXTA / 5180444
高松港から女木島まではフェリーでおよそ20分。島での移動は自転車がベストなので、自動車は高松市内で預けておくのがいいでしょう。
女木島には「鬼ヶ島伝説」があり、鬼の住処といわれる「鬼ヶ島大洞窟」が観光スポットになっていますが、おすすめはこの洞窟の出口の上や入口の右上にある玄武岩の「柱状節理」。こちらは市指定天然記念物なんですよ。1,400万年前の溶岩の噴出、冷却によって生じたもので、六角形や四角形の石の柱が並んでいます。
「鬼ヶ島大洞窟」の上にある「鷲ヶ峰大展望台」。瀬戸内海に浮かぶ島々の中で360度見渡せるのはここだけです。
二階建ての展望台からは条件が良ければ本州も見ることができます。こちらまではかなり急な坂道が続き自転車で上るのは大変なのですが、こちらからの眺めはそれだけの価値有り。励まし合って上れば二人の距離もグッと縮まりますね。
image by PIXTA / 21825097
女木島の東浦という集落の家々は石垣で囲まれています。こう聞くと「別に珍しいことではない」と思いますよね。ところがこちらの石垣は屋根まで届く高さなのです!
この石垣が「オーテ」。荒れた海の飛沫から家を守るために造られているそうです。オーテは家の直ぐ前に、家を囲むような形で造られているので、石垣の上に屋根が直接載っているように見えます。細い路地の両側に高くそびえるオーテはまるで要塞。異国に迷い込んだような気持ちになります。
高松港から見て、女木島の直ぐ後ろにあるのが瀬戸内国際芸術祭に参加している男木島です。こちらは猫とふれあえる「猫の島」としても有名ですね。フェリーでこちらに到着すると先ず目を引くのが白いレースのベールをかぶったような建物。こちらは男木島交流館として島の人々に親しまれている場所で、フェリーの待合所でもあります。
この建物はスペインの現代芸術家ジャウメ・プレンサの作品「男木島の魂」。この作品を象徴するレースのベールのような屋根は貝殻からインスピレーションを得たそうです。さすが「アートな島」ですね。
因みにこの島へ車で乗りれることはできません。
image by PIXTA / 30571744
港の大鳥居から徒歩10分程度、男木島の頂上にあるこちらの神社は豊玉姫をお祀りしています。港の大鳥居から始まる参道は急な坂道になるのですが、上り切った先には島の集落を見渡すことができる最高のビューポイントが待っているんですよ。
豊玉姫は山幸彦の御后。島には二人が出会った場所といわれる「神井戸」、山幸彦をお祀りする「加茂神社」があり、「豊玉姫神社」とこの2ヶ所を結ぶルートは「男木島ロマン街道」と呼ばれているんですよ。
image by PIXTA / 56043634
こちらの灯台は「総御影石造り」。設置は明治28年です。塗装が施されていないので、年月を経た自然な風合いが趣を感じさせますね。塗装されていない灯台は国内で二ヶ所だけだそうです。
おすすめの季節は早春の頃。灯台へと続く遊歩道には1,000万本以上のスイセンの花畑があり、清楚な花が甘い香を漂わせます。夕暮れ時の灯台はインスタ映えするのですが最終のフェリーの時間がかなり早いので、「フォトジェニックな一枚」のためには民宿等への宿泊予約が必要です。
image by PIXTA / 56652770
草間彌生の水玉かぼちゃで有名なアートの聖地直島。フェリーを使って50分海を渡らなければいけないのですが、多くの芸術作品が展示され、瀬戸内国際芸術祭という美術の祭典では、メイン会場としてたくさんの人が訪れました。
宮浦港より徒歩2分の場所に、アイラブ湯といういかにもデートに向いた銭湯もあり、疲れた体を癒すことができます。ホテルも充実しているので、高松市内で買い物を楽しんだ後直島で宿泊というコースもいいですね。
直島には芸術にふれることができるスポットが多いのですが、その中でも個性的なスポットがこちら。その名の通り、この美術館は施設の殆どが地下にあるのです。
設計したのは安藤忠雄氏。そのコンセプトは「自然と人間との関係を考える場所」。なので島の自然をできるだけ損なわないように、地上部分を最小限に留め、地下に美術館を造りました。天井の窓から差し込む自然光で作品を鑑賞することができるんですよ。この美術館と同時進行で制作された作品もあり、それらは展示スペースも含めて1つの作品となっています。
image by PIXTA / 18769068
こちらはアート作品「南瓜」の近くにあります。半分程は砂浜に埋まっているので、シルエットがかなり特徴的。直島を守る八幡神社の中に海の神様である恵比寿様もお祀りされているのですが、こちらの鳥居はその恵比寿様の通り道なんですね。
この鳥居の笠木の上にはたくさんの石が載せられています。これは「笠木の上に石を載せると願いを叶えてもらえる」と言われているから。さて、どんな願いごとを叶えてもらいますか?
こちらは町営の釣り公園です。岩場や砂浜は勿論、広い敷地内には固定桟橋や筏も設置されているんですよ。道具類はレンタルできるので、手ぶらでも大丈夫。
春はメバルやタイ、夏はチヌやスズキ…季節によっていろんな種類の魚が釣れるそうです。広い敷地内を散策するのもいいですね。もう一つのお楽しみは期間限定で提供される鯛のお刺身定食。イケスで飼育されている鯛を使うので、鮮度抜群です。
山にも海にも恵まれた香川県は自然を堪能できるスポットがたくさんあります。高松市から気軽に行けてリラックスできる地域をご紹介。